特集

【第16回公演】インタビュー04 東光希(高3)

東 光希(ニックネーム:みっちゃん)
鹿屋高校3年

☆難しい役に果敢に挑む、さらに成長の、みつき!
ヒメヒコ歴:2年目
趣味・特技:絵本、小説、演劇大好きです♪
幸せな時:毎日のちょっとしたことに感動を覚えること

― では「みつき」ちゃんからお話を聞きたいと思います。よろしくお願いしま~す!

お願いします。

― 3年生になって、何かと忙しいと思いますが、勉強とヒメヒコと両立大変ですね。今、どこの高校も追い込みみたいになってるの?

鹿屋高校自体は。でも、私はもう進路が決まっているので、放課後も早く帰らせてもらってるんですけど、それ以外の子達は放課後も残って、朝も早かったりして。大変だなって。

― 今年鹿屋高校の子達が、ヒメヒコ結構やめちゃったでしょう?

そうなんですよ。私一人だけになっちゃって。1、2年も誘ってはみるんですけど、勉強に集中したいみたいなので。

― そうなんだね。みんなでまた一緒に舞台できたら良かったんだけどね。

みんな受験に向かって頑張ってるので。

― 人それぞれだから、残念だけどしょうがないよね。

― でもみつきちゃん、残ってくれてうれしいなぁ。

本当にヒメヒコメンバーを勧誘しないと、と思って。

― 去年は学生さん達が舞台を観れなかったからね。だから私も、舞台を観るっていうことは本当に大事なことなんだなって痛感して。みんなも声をかけてくれてると思うんだけど、やっぱり本当に舞台を観てもらうのが一番だよね。

私自身も実際初めて自分の目で見て、すごいんだって思って、その感動は直接観た人じゃないと分からないかなって思います。それが、対象である学生が観れなかったっていうのが残念だなって。

― せめて高校生だけでもね~。

ちょうど入ってくれる年齢の子達が観れなかったから残念で。

― 本当に舞台の力って大きいよね。

そういうのを観たから、つらいのを耐えられるっていうのもあって。それを観ないで練習内容だけ聞いてしまったら、やっぱり本物を見てないから、あ、入ろうってならないかも・・・。

― 今年度はなんとかみんなに観てもらえるといいよね。

ちょっとずつ対応も和らいでいるから~。

― インフルエンザも気になるしね。でもとにかく公演が無事にできるように心から思いますね。

ホントにそれは心から思います。

― 仮に練習ができない状況になっても、ほとんどのメンバーが経験者だから、少しは安心だね。

今年はまたキャストも違うし、毎年演出も変わるので、そこがヒメヒコの良いところでもあるんですけどね。

― そっか。毎年同じじゃないからね。ちなみに、台本はまだだよね。去年はどうだったのかな。

去年は、それまでの台本を使って練習してて、冬合宿の頃に新しい台本に変わりました。

― そうなんだ。やっぱりそれぐらいなんだね。最終的なキャラが出来上がるのがそれぐらいだよね。

そうですね。結構太郎さんも悩まれてる感じが伝わってくるので。やっぱりそれぞれの個人の良さみたいなのがあると思うので、それを引き出しつつ役に乗せて、台本をいかにおもしろくするかって考えたらすごく難しいと思います。太郎さんの提案する演出って、いつも面白いじゃないですか。近くで見てると、ホントに上手いな~って。そういう演出できるってホントにすごいな~と思って、そういうのを思いついていくには、結構いろいろ考えてるんだろうな~と思います。今年もすごく楽しみです。

― 今年はみつきちゃんは・・・

あ、李温(りおん)おばあちゃんです。

― 今年のオーディションはどん感じで受けたのかな。狙ってたのとか?

今年は主役系の役がほしくて、もちろんマナも狙ってて、姫子先生もですけど、あと、シリウスが好きで歌いたくて、ユミの役とかも結構攻めていこうかな、という気持ちもあったんですけど、個性の強い方々がなって。去年よりは多少成長したのかな、って思いつつも・・・。

― そうだったんだね。私はみつきちゃんの練習見てて、すっごい表現力があるから、

えっ、そうですか。うふふふ。

― うん、それがすっごい目立ってて、表現力すごいな~って心から思ってて。だから、個人的な思いとしては意外だったなって。

あ~、私、歌が苦手なので。

― へ~、そうなの?

高音が苦手というか。

― 高音が苦手なら、キーを下げるとかって思ったりするけど。

それもあるんですけど、実際オーディションもキー下げて歌ってるんですけど、そしたら逆に低いキーがきつくなったりとか。

― あ~、音域が難しいんだね。

音の幅、音域がまだ狭いっていうのがあって、表現的なことも太郎さんに言われて、歌いやすい歌い方で歌ってしまうと、自分中心になってしまって、その場の雰囲気とかを一番大事にしなきゃいけないのに、自分ばっかりは良くないよって。

― へ~。難しいね。だって、上手に歌いたいっていうのは普通にあるわけで、まず上手に歌いたいって思うよね。

そう、そうなんです。でも、去年は本当に下手くそだったので、太郎さんから表現は気なしなくていいから歌い方を覚えなさいって言われてたんですけど、それを意識してたら、発声というか強い歌い方になってしまってたのかな、と思って。そこにさらに去年と違って表現のことを指摘して下さったので、技術もまだ全然ダメなんでしょうけど、いろいろ考えて歌わないといけないなとか思っています。

― 歌一つでも、ただ一生懸命歌えばいいってものではないってことなんだね。技術とか雰囲気とか。

聴いて下さるお客様にいかに届くかっていうのが大事で・・・

― そんなレベルの高いものを求められるんだね~。・・・だからこそ、ヒメヒコのあの舞台がみんなを引き付けるものになるというか、一人一人がその努力を積み重ねてきての舞台だから。あ~、個人個人は大変だね~。

そうですね~(笑) 自分たちが感動したっていう感動をお客様に届けるには、私達が見てきた先輩たちも努力してきたんだと思うし、それを超えていけるぐらいの努力が必要なのかなって思います。

― でもあの役はとっても重要な役だし、2年生と3年生の時、そらちゃん(第15回インタビューをご覧下さい)がやってたよね。あのそらちゃんがした役は、ものすごくインパクトが強くて、すごいその役にはまってて、それで輝いていたっていうのはすごいなっと思ってます。

島のシーンとかでほとんどみんな若い中で、おばあちゃんの存在がいることによって、島だなっていう雰囲気とか出せるし、それに物語の重要な転換となる場面なので。もちろん目指していた役と違うことは、結構悔しくて・・・ですけど、今年は台本に自分のセリフがちゃんと書かれているんだって思って、重要なセリフだぞ、こんなに長いんだぞって。だから、そこは頑張りたいです。

― 本当にあの役は重要な役で、あの演技ってお客さんじっと見るっていうか、その掛け合いをお客さんが引きつけられて見るところだし、引き付けるセリフを言うんだよね。すごい重要な役なんだよね。

さらに言うとすれば、重要なセリフなのに、マイクがないじゃないですか。

― あれ、そう?

そらさんは多分地声で言ってたんですよ。だから、マイクがある人達と同等の発声をしてて、それがお客さんに聞こえないと物語が繋がっていかないと思うので、私にとっては難しいと思ったり。

― ちなみに、みつきちゃんは大きい声は出せる方なの?

一応、放送部とかで発声とかはしてるので大丈夫とは信じたいんですけど(笑)。

― あれは本当に難しい役だと思うのよ。

そうですね。主役級の役もすごく難しい役だと思うんですけど、年代が近いとかあって自分が理解しやすいとかあるんですけど、この役をもらった時に、ホントにおばあちゃんになったこともないし、近い年代でもないし、しかも島だし、昔のおばあちゃんってなると、すごい役作りが難しいな~と思って。

― まぁ年齢的なこともあるけど、私はあの役は、村の長老じゃないの?と思うけど。ただのおばあちゃんじゃないよね?

え、割とただのおばあちゃんじゃないかと。ノロ様が一番トップなので・・・。

― ノロ様とヒメ様はそうなんだけど、島の中でまとめ役というか、その村の長(おさ)、と思ってたけどね。だから、すごく重要な役だと思ってたんだよね。

たぶん、昔のお話だし、年が高くなるほど尊敬の目を向けられるという雰囲気はあると思うんですけど、私が最初にやってみて太郎さんに言われたのは、あまりにも長老とか長っぽ過ぎると、ノロ様の存在が薄れてしまうから、ちょっとやりすぎって言われてしまって、なんかみんなのおばあちゃんみたいなところはあるし、孫とか子どもみたいに接してるんだけど、でもやっぱりノロ様には及ばない、みたいな雰囲気でって・・・。

― へ~、まったく、ますます難しいじゃない!?

(笑)そうなんですよ。だから最初にやった時に、ちょっとやり過ぎって言われて(笑)

― 私もみつきちゃんと同じ考えだったけど!? ・・・っで、そんな難しい役は、みつきちゃんにしかできないんじゃないの? そういう風に役を作っていかないといけないわけでしょ。技術も表現も身につけながら。

そうなんですよね。ホントに、太郎さんが・・・この前本当に感動したのが、去年まではそんなに太郎さんに中心的に指導されることはなかったんですね。でも、この間、演技の練習をしていた時に、すごいピンポイントで言われて、このシーンはどうだからっていう指導を、自分自身の一つの役として、個として受けたのが本当に感動して。一つやってみて、それは違うねって言われて、次にやって、そうじゃなくてって言われて、それが繰り返しあって、どうやったら太郎さんの期待に応えられるんだろうとか、ずっと考えて・・・。

― 太郎さんはいつも考えてって言われるので、「考える」っていうことが、みつきちゃんにできてるってことだよね。

だといいんですけど。こうかなって思っても違ってるので。

― さっきの長(おさ)の話、私もそう思ったんだけど、そうじゃないんだね~。そうやって太郎さんが、がっつり指導して下さるのはうれしいよね。

ですね~。自分に貴重な時間を割いて下さっていると思うと、感激しました。だから、引き受けた役は、期待に応えられたらいいなっていうのと、きちんとお客さんに届けられたらいいなって。

― 太郎さんはいつもそこ考えているからね~。・・・そっか~。深いなぁ~。みつきちゃんにとっては貴重な体験だね。

― みつきちゃんは、ダンスは得意なんだっけ?

う~ん、ダンスもなんか動きが・・・でも周りと比べたら全然下手で、リズムがちょっと早くなったりとか、あと覚えるのがすごい苦手で、すごい人は1回でパッと覚えたりするんですけど、

― いるよね、そういう子!

それができないから、家で帰ってから練習(笑)

― 民のみんなで踊るところがあったでしょ。しりしりのところ。あの踊りも結構目立つなぁと思って。いろいろとやりがいがあるね。

やりがいしかないです(笑)

― 深い演劇の世界で、みつきちゃんの役をとても楽しみにしています♪

― 話は変わるけど、将来演劇の道に行くってちょっと聞いたんだけど、そうなの?

はい、演劇の専門学校に行こうと思って準備してて、もうほとんど決まってるんですけど。

― 県外に出るの?

はい、東京です。

― 東京か~。先輩たちも、俳優・女優さんになりたい人とか、劇団に入りたい人とか東京に行くもんね~。

もちろん東京に行ってみたいとか、経験とかを得たいというのもあるんですけど、あとなまりを直したくて

― (笑)

鹿児島弁も大事だと思うんですけど、むしろ鹿児島弁は分からない方だと思うんですけど、役をもらった時に、方言で立ち止まってしまうのは良くないかな~って思うので。

― なるほど。分かる。標準語ね。

なんか自分でできてるつもりでも、周りから違うよって(笑)
(そして、方言、イントネーション、その土地に感化されてしまうとか、東京に出る前に地元鹿児島について経験してから行きたいとか、なんだか旅行の楽しい話になりました)

― その後も、たくさんいろんな最近のことについてお話してくれたので、会話では書ききれないから、以下にまとめてみました(笑)

  • ヒメヒコは鹿児島のこととかいっぱい詰まってるお話だし、合宿とかの活動でも知らなかった鹿児島を経験できていると思う
  • ヒメヒコに入って、地元のすごいことにも気が付いて、ここに生まれられて良かったと思うので、地元大隅の魅力を発信していけたらと思う
  • 東京出る前に「鹿児島」を経験したい(砂蒸し温泉とか、仙厳園も物ごごろ着いてからは行ってないので)
  • 最近「毎日」ってすごい貴重な瞬間なんだなって思って、死ぬ前か~みたいになってるわけではないんですけど(笑)、ヒメヒコのランニングの時に、彼岸花が咲いてる時期だなとか、栗が落ちてる!とか、そんなことに気が付いて楽しく生きてます。毎日、月きれいだね、とか花が咲いた!とか・・・あなた何歳?みたいな(笑)そんなことを考えたり。自分でも面白いな~って(笑)
  • ヒメヒコに入ってから、自分の体調とかを記録する手帳を作ったら、いままで管理が下手だったんですけど、ちょっとずつ自分が分かるようになってきたんで、それもあって、精神状態とか体とかコントロールできるようになったのかな~と思う
  • ちゃんと毎日、幸せだなぁと思って生きようと思ってます。
  • 演劇系の道に進みたいと思ったら、そういう一つ一つの経験が大事だと思うし、いろんな人と接することも大事だと思うし、いろんな作品に触れることも大事だな、と思って本を読みあさっている(私も図書館行ったり舞台観に行ったりするのは大事だと思います!)
  • 本は、小説とかライトノベルが好きなんですけど、いろいろ読むようにしている。でも結構人気な作家さんとか本とか調べて探して読んだりとか。加藤シゲアキさんとか好きで、「傘を持たない蟻たちは」とか「バーン」とかの作品がある
  • 絵本とかも大好きで、うちスゴイ絵本があります。たくさん読み聞かせしてもらってました
  • 図書館の絵本コーナーで「すてきな三にんぐみ」を探してるんだけどなかった~。(その内容とかも詳しく話してくれました)
  • 最近、ヒメヒコの演技の練習で、与えられた場面で、自分で役を考えて入っていってエチュード的なことをするんですけど、それで思ったのが「自分の引き出しがまだ少ないな」と。
    (そしてその練習風景をまた詳しく楽しく話してくれました)
  • ヒメヒコの仲間同士のつながりとか、2年生の「ここは苦手だけど、こうやって頑張ろう」って努力している頑張りがすごく伝わってくるので、私も頑張らないとなっと思える
    などなど。

― では公演に向けてのメッセージをお願いします。

私も初めての役で重要な役なので、皆さんに物語が伝わるように自分の役を作っていきたいと思うし、今年も新しいミュージカルになっていると思うので、みんなで創り上げていくヒメヒコを楽しみにして頂ければと思います。

― はい、ありがとうございます。

みつきちゃんの表現力がとてもきれいで、心にあるものを表現してるって見えてたので、今回のこの役、心からすごい楽しみにしていますよ~。頑張ってくださいね!

― 負けたくないという気持ちもありつつ、頑張ります!

>> インタビュー一覧に戻る

ヒメとヒコ公演情報